第5回の今回は「ピボットポイント」の紹介を行います。
ダメと思いつつもつい値頃感から逆張りしてしまう方も多いかと思います。そんな逆張り思考の方の要求を満たす素晴らしい分析手法です。
ピボットとは
米国の投資法インストラクターであるJ.W.ワイルダーさんが考案した分析手法です。
※J.W.ワイルダーさんはこの他にもパラボリックやRSIなどの有名な分析法を考案したすごい人です。
ピボットの特長
テクニカル分析手法には移動平均線など色んな手法がありますが、ピボットは唯一設定パラメータがありません。
例えば移動平均線は5日や20日など、人によってパラメータへの設定値が異なります。
しかし、ピボットにはそれがないのです。
つまり、誰のチャートにも同じポイントが示されています。
※但し、一日の始まりを何時にするかでデイリーピボットの値は異なります。
ピボットポイントの計算式
ピボットポイント(PP)= (前日終値+前日高値+前日安値)/3
分かりやすいですね!
前日が陽線:翌日のPPは前日の終値よりも下
前日が陰線:翌日のPPは前日の終値よりも上
になります。この値が下記に紹介していくレジスタンス、サポート値の基準になります。
レジスタンス、サポート値の計算式
上記で示したPPに対して算出されるレジスタンス値とサポート値がトレードに有効となります。
ピボットの表記ではレジスタンスを「R」、サポートを「S」と示します。
R1 = PP + (PP – 前日安値)
S1 = PP – (前日高値 – PP)
R2= PP + (前日高値 – 前日安値)
S2 = PP – (前日高値 – 前日安値)
R3 = R1 + (前日高値 – 前日安値)
S3 = S1 – (前日高値 – 前日安値)
となります。R4、R5などが表示できるチャートツールもありますが、通常は3段階まで表示できれば十分だと思います。
日足のR3を超えても週足、月足のレジスタンスを見れば良いと思います。
チャートとピボット
チャート上での抵抗、反発
実際のチャートを下記に示します。
・米ドル/円 1時間足

日足のピボットを表示していますが、なんとなく抵抗や反発ポイントになっていることがわかります。
他の分析手法、上位足のピボットとの複合
他の分析、上位足のピボットと組み合わせることでもっとエントリーポイントをもっと明確にできます。
僕はトレンドラインをよく使うのでトレンドラインと組み合わせてみたいと思います。
・米ドル/円 1時間足

※オレンジは週足のピボット
トレンドラインの下限、上限とピボットが重なる点は反発が狙えるチャンスである可能性が高いです。
黄色で囲ったポイントはエントリーポイントです。
結構な確率で反発していることがわかると思います。
ピボットは月足も表示できます。
節目の価格を多く表示できればそれだけチャンスが多くなります。
使用しているチャートソフトにもよりますが、可能であれば日足、週足、月足のピボットをすべて表示しておく方が良いと思います。
まとめ
ピボットは計算値から導かれる値ですが、数式を暗記する必要はないと思います。
なにがどうなってあの計算式が導かれたかも不明ですが、なぜかよく意識されます。
また、パラメータ設定に迷うことがないことも魅力です。
他の分析手法との複合で逆張りからの勝ちを積み重ねていきたいですね。
次は「ダブルトップと三尊」の記事です。
テクニカル分析紹介⑥ 反発しやすい形状-ダブルトップと三尊-
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