ブログにて日本株の銘柄分析を行っています。
このカテゴリでは僕が興味を持った銘柄について投資目線でまとめています。
但し、僕の資金力で買える単元株10万円以下の銘柄を対象にしています。
企業概要
1983年設立で埼玉県加須市に本社を置く会社です。
ディスプレイに描くという製品のテーマでペンタブレット、デジタルペン、デジタルインク(ソフトウェア)の製造販売を行っています。
特にペンタブレットでは国内シェア9割と圧倒的存在感を見せています。
上場市場は東証一部であり、時価総額は約1000億円です(2021年7月現在)
ファンダメンタル分析
業績指標関連
株価:659円
予想PER:13.37倍
実績PBR:2.84倍
自己資本比率:52.9%
予想配当利回り:2.25%
※ 参考:SBI証券 2021/7/28時点の算出値
PERは平均30倍前後と言われる情報通信業の中ではかなり割安と言えます。
PBRは 平均2.5倍前後と言われる 情報通信業の中では普通ですね。
配当は2.25%なので高配当銘柄ではありません。貰えるんだな、程度だと思います。
これまでの業績
売上推移

純利益推移

17年度は赤字に陥っていますが、それ以降は増収増益を続けています。いい感じですね。
来年度の見通しについて

これまで数年続けていた増収増益が途絶える見込みのようです。
その理由も決算資料の中にありました。

どうやら2021年3月期の驚異的な決算はコロナによる巣ごもり特需だったようです。
来季はアフターコロナでみんな外に出るため、その影響を加味してるようです。
今後は成長を見込めないということでしょうか?
中期経営計画から
ワコムでは2021年3月期の決算発表と同時に中期経営計画を発表しています。
今後の成長について計画を見てみましょう。

どうやら既存ビジネスに追加して新規ビジネスを打ち出していくようです。
個人的には「XR描画技術」が面白そうだと思いますが、もうちょっと先の未来のように見えます。
すぐに収益化しそうなのは「Alとデジタルインク技術」あたりでしょうか。
教育や創作活動は描くという作業において親和性が高そうな感じがします。

この収益予想を見ると新ビジネスが収益に効いてくるのがFY42(2025年3月期)のようです。
もうちょっと未来ですね。
でもすぐに収益化と言われるよりも説得力はあります。
DX銘柄として
DX(Digtal Transformation)は「IT技術で人々の生活をよりよいものにしていくこと」です。
ワコムはクレジットカード署名や電子カルテやデザイン、教育分野に「描く」技術を適用しています。
キーボードというツールもありますが、やはりタイピングよりは「描く」という行為は万人受けすると僕は感じます。
特にデザイン分野ではそのクリエイターのタッチが直にデジタル記憶される、教育分野では手を動かすことで記憶に残すことが大きな価値になると考えています。
DXの定義である「人々の生活をよりよいものにする」に当てはまっていると感じます。
GIGAスクール構想銘柄として
GIGAは「Global and Innovation Gateway for All」の大文字部分を取った略語です。
1人1台端末及び高速大容量の通信ネットワークを一体的に整備し、公正に個別最適化された学びを全国の学校で実現する構想のようです。
但し、課題もあるようです。
・ICT機器がまだ不十分
・セキュリティやプライバシーの保護
・効果的な機器の選定
GIGAスクールにはまさにど真ん中の銘柄と言えると思います。
テクニカル分析
月足

まず水平線が250円、500円、1000円近辺に引けます。
また、長期的に下値を切り上げているのでオレンジ線のトレンドラインからアセンディングトライアングルに見えます。
最後に一目均衡表の雲上限が500円近辺におり、水平線の価格と一致しています。
-水平線参考記事-
テクニカルチャート分析紹介③-トレンドラインと水平線-使い方紹介
-アセンディングトライアングル参考記事-
テクニカル分析紹介④ レンジと三角持ち合いをわかりやすく説明
週足

黄色の線は200週移動平均線です。
去年のリーマンショックから今年の年初まで緑のトレンドライン内で上げており、それ以降は赤色のトレンドライン内で下げています。
ここ数か月は下げ止まってるなと感じますが、一目均衡表の雲下限がいるんですね。
-トレンドライン参考記事-
テクニカルチャート分析紹介③-トレンドラインと水平線-使い方紹介
-一目均衡表参考記事-
テクニカル分析紹介⑦ -一目均衡表- 難解だが効果的 簡単な使い方
日足

黄色の線は200日移動平均線です。
日足で見ると5月から見事なレンジ相場ですね。
今の価格はレンジ下限なので買っても悪くないかもしれません。
-ボックス相場参考記事-
テクニカル分析紹介④ レンジと三角持ち合いをわかりやすく説明
まとめ
ワコムの銘柄分析をしてみました。ポイントを箇条書きします。
ファンダメンタル分析
・今期は減収減益予想
・中期経営計画は面白い
・DX銘柄
・国策のGIGAスクール構想のド真ん中銘柄
テクニカル分析
・月足では250~500円、500~1000円のボックス相場に見える
・月足ではアセンディングトライアングルに見える
・週足では650円近辺の下値が固い
・日足では下降トレンドラインの上値が迫ってきている
個人的には2つの買いシナリオを想定しています。
①下落トレンドラインを上抜けた場合に買い
②現在の650円の下値をブレイクしたら200週移動平均タッチくらいで買い(550円くらいになるのかな?)
銘柄のファンダメンタル分析的には十分に買える銘柄だと思っています。
こうゆうテーマ株はいきなり物色される可能性があるので常に注意して見ていこうと思います。
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