ブログにて日本株の銘柄分析を行っています。
今回の銘柄は7198【アルヒ】です。
ただ現状の株価ではなんと利回り6%!
超高配当銘柄です。
ただ不正融資疑惑もありクリーンな会社かと言われると・・・
投資可能か?
銘柄分析してみました。
ただ、これまでは力強い増収増益をしてきましたが、今期は下方修正で息切れ感があります。
株価は配当利回りが6%程度あり、高配当銘柄です。
これが株価を下支えしている感がありますので、3月の権利確定日が株価動意のトリガーになりそうです。
アルヒについて
住宅ローン専門金融機関で国内最大手です。
全期間固定金利住宅ローンフラット35は2010~2020年度で11年連続1位だそうです。
また最近では中期経営計画2021で従来のローン事業に加えて不動産事業(居住用)と住み替えに関するコンシューマサービスにも事業を広げているようです。
事業セグメント
2021年度から新しく2つの事業セグメントをスタートしたようです。
既存の住宅ローンセグメントとのすみわけイメージは下記です。

参考:アルヒ 中期経営計画
物件検索から新生活スタートまでに関わるというイメージのようです。
また、新セグメントからメインセグメントである住宅ローン事業に送客するシナジーにも期待しているようです。

主力の住宅ローンビジネスについて
金融リスクを抑えた手数料ビジネス
取得した住宅ローン債権は原則として住宅金融支援機構や信託銀行に債権譲渡するようです。
アルヒはローン貸付によるリスクを負わず住宅ローン販売による手数料型のビジネスを行っているようです。
また、住宅金融支援機構や信託銀行から委託を受けて債権譲渡後の住宅ローンに関する債権の回収業務でも手数料を得ているようです。
フラット35で最大手
4人に1人がアルヒのフラット35を利用しているようです。
業界最低水準の金利でスピーディな融資が武器のようです。

ファンダメンタルズ分析
株価:995円
予想PER:8.6倍
実績PBR:1.12倍
自己資本比率:18.3%
予想配当利回り:6.03% ※権利確定月3,9月
株主優待:なし
※ 参考:マネックス証券 2022/3/6時点の算出値
PER、PBRが低いですね。
これについては調査してみました。
後述します。
自己資本比率も低いですね。
ただ、ここ5年で資産がすごい勢いで増えています。
事業拡大しているんですね。

参考:マネックス証券 銘柄スカウター
同業他社との比較
住宅金融サービスで比較してみました。

参考:マネックス証券 銘柄スカウター
PER,RBRが低く、配当利回りが高いのはいいですね。
ただ、自己資本比率は低めなんですね。
ROEはどちらも同じくらいなんですね。

参考:マネックス証券 銘柄スカウター
日本モーゲージは右肩上がりに対してアルヒは今期減収減益を想定しています。
日本モーゲージのほうが魅力的に見えますね。

参考:マネックス証券 銘柄スカウター
ROEはどちらも下がっていますね。
利益効率は下がってきているということですね。
最新の第3四半期決算から
昨年の1-3Qの結果よりも悪化してしまっています。
住宅ローン事業が振るわず、その代わりその他事業が増収しています。
新規事業が早くも収益に貢献しているのはすごいと思いますが、柱である住宅ローン事業の落ち込みが気になります。

参考:アルヒ IRライブラリー 2022年3月気第3四半期決算説明資料
フラット35実行件数がすごい下がり方をしています。
フラット35はアルヒだけでなく市場全体で件数が下がっているようですね。
10月に上昇傾向と言っていますが、元が低いので・・・

参考:アルヒ IRライブラリー 2022年3月気第3四半期決算説明資料
この決算発表時に通期見通しを下方修正しています。

参考:アルヒ IRライブラリー 2022年3月気第3四半期決算説明資料
10月にフラット35の実行件数改善基調とのことでしたが、これだとホント?と思ってしまいます。
ちなみにこんな状況になってしまった理由は下記のようです。

参考:アルヒ IRライブラリー 2022年3月気第3四半期決算説明資料
建材不足は仕方ないですね。
でも今の状況では部品不足はまだまだ続きそうですね。
銀行の貸出攻勢に対してはAU自分銀行の変動金利の紹介を提供するようです。
住宅ローンについては、変動金利一択の声が多いのでこれが業績回復の起爆剤になることを祈るばかりです。
不正融資事件について
居住住宅用のローンであるフラット35をマンション投資に悪用という事件がありました。
投資は自己責任なので投資家に責任もあるのですが、不動産業者にそそのかされてやっちゃったとのことです。
投資知識が浅い方がターゲットになり、相場よりかなり高い価格でマンションを買わされたまでは不動産あるあるです。
ただ、投資家が提出した源泉徴収が改ざん(実年収水増し、勤続年数と勤務先が事実と違う)されたり、実賃料よりもはるかに高いサブリース契約させ、数年後に一方的に実賃料ベースに減額とかなり悪質な事件でした。
この指示をしたのがアルヒのFC(フランチャイズ)社員との情報があります。

参考:東洋経済ONLINE マンション不正融資、「アルヒ関与」深まる疑念
これについてアルヒの発表の一部を下記に示します。


参考:アルヒ 投資用マンションローンに関する調査結果について
うちは関係ないよという回答ですね。
今のところ、どこの不動産会社の責任というのははっきりしていません。
そのためアルヒの企業ダメージはイメージが悪い企業という程度でしょうか。
今回責任を取らされたのは不正利用でローン一括返済を求められた投資家のみです。
投資は基本的に騙された方が悪い世界で、業者にかなり甘いです。
不動産業界はその傾向が顕在化しやすいだけなので、改めて考えさせられる事件でした。
この事件発覚後にアルヒの株価も大きく下げたようですし、いつも割を食うのは投資家なんだなと思いました。
配当について
直近の決算で通期業績の下方修正が発表されていますが、配当の見直しは行われませんでした。

参考:IRライブラリー 2022年3月気第3四半期決算説明資料
配当性向は会社の目標35~40%を大きく上回ってますので、今後は業績の向上がないと維持自体が苦しくなってきそうです。

参考:マネックス証券 銘柄スカウター
配当利回りは現状約6%です。
後で見るチャート的にもこれが株価を下支えしていそうな気がします。
テクニカル分析
月足

1000と1750円あたりにわかりやすい水平線が引けると思います。
日足

日足で見るとダブルボトムみたいな形に見えます。
11月中旬に大きな窓を開けて下落していることと、1000円あたりが固そうなチャートに見えたので、そこでポジションを取りました。
※今もホールドしてます。
配当が高いので6%水準で堪えているというイメージです。
配当権利日を跨いだ後にどうなるか注目しています。(下がりそうだけど)
チャート的には1100円あたりまで取れたらいいなと考えています。
まとめ
ファンダメンタル分析
・好調な増収増益トレンドが崩れました
・不正融資のマイナスイメージがあります
・配当利回りは約6%でこれが魅力です
テクニカル分析
・1000円近辺で下支えられています
・業績は良いとは言えないので3月の権利日跨いだ後にどうなるか注目です
総括
好調な増収増益トレンドが崩れており、配当で株価を支えている銘柄に見えます。
不正融資のマイナスイメージがあり、いわくつき銘柄感もあります。
3月の配当権利日までのチキンレースな感じがします。
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