【中国電力】決算赤字だが株価最安値圏 お買い得か? 銘柄分析

ブログにて日本株の銘柄分析を行っています、

今回の銘柄は9504【中国電力】です。

原発再稼働許可がニュースになりました。

決算は厳しいですが、株価は最安値圏です。

銘柄分析してみました。

資源価格上昇を受けて決算赤字です。
来期も価格上昇が収まる気配がなく、厳しい決算が予想されます。
魅力の一つである配当も減配になり、来期の配当は未定です。
ただチャートは最安値圏にいます。
電力会社は生活の基盤なので倒産することは考えにくいです。
長い目で見たら資源価格の落ち着きや電気料金の値上げなどで復調した時に儲かるかもしれません。
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中国電力について

中国電力は広島など中国地方5県と兵庫、香川、愛媛県の一部を営業エリアとしています。

島根に原子力発電所を持ち、最近2号機の再稼働に島根県知事が同意したことがニュースになりました。

現在は1つも稼働していません。

参考:マネックス銘柄スカウター

総合エネルギーのせいで22年3月は赤字になっています。

総合エネルギーは火力・水力・原子力、再生可能エネルギー、電力販売のセグメントで昨今の燃料高をもろに受けているセグメントです。

上場市場は東証プライム、時価総額は約3,300億円です。

ファンダメンタル分析

株価:850円
予想PER:-倍  
実績PBR:0.51倍
自己資本比率:17.0%
予想配当利回り:–% ※権利確定月3,9月
株主優待:
なし

※ 参考:マネックス証券 2022/6/6時点の算出値

同業他社との比較

参考:マネックス銘柄スカウター

中部電力と中国電力は今季赤字だったのでROEなどがマイナスになっています。

関西電力はそんな悪くありませんが東京電力も苦しい決算でした。

とはいえ、電力会社は内部留保が大きいのでRBRは非常に割安です。

まぁたとえ割安じゃなくても潰れることはないかと思いますが・・・。

参考:マネックス銘柄スカウター

来季についてはどの会社もほぼ赤字予想なんですね。

円安に加えて資源価格高騰が効いているようです。

参考:マネックス銘柄スカウター

来季は赤字でしょうがないのですが、電力会社のROEは意外と大きく振れるんですね。

市況に影響されやすいようです。

直近の決算資料から

参考:中国電力 決算補足説明資料 2021年度 決算概況

営業損益が燃料費調整制度の大幅な期ずれ差損で赤字転落と書いてあります。

燃料費調整制度の大幅な期ずれ差損については同社の資料にわかりやすい説明がありました。

参考:中国電力 決算補足説明資料 2021年度 決算概況

燃料価格と燃料調整費には時差があって、最近の原油価格の高騰スピードが異常に早いので決算タイミングでの燃料費の電気料金反映が追い付かなかったとのことです。

燃料費調整額の上限

この燃料費調整額には上限があり、2022年4月1日の時点で北陸、関西、中国、四国、沖縄電力ですでに上限を超えているといわれています。

ロシアによるウクライナ侵攻が今後も続くと思うと、今後も原油価格が下がる算段はないと思います。

ただ、今年の3月に電力・ガス基本政策小委員会で「燃料費を転嫁しない料金でのサービス継続は持続的とは考えにくい」との見解が出たようです。

現実的に電力会社が潰れることは非常に考えにくいです(東電の件もあるし)。

そうすると、原油価格高騰の期間しだいではありますが、いつかは私たち国民がなんらかの形で電力会社を支援するというシナリオが立つのではないかと思います。

配当について

参考:中国電力 決算補足説明資料 2021年度 決算概況

電力会社と言えば安定経営からくる配当が魅力です。

2022年度の配当については業績が見通せないから未定としています。

参考:マネックス銘柄スカウター

2021年度は近年初の減配なんですね。

過去の配当実績を見ると赤字の年でも配当はくれています。

ただ、2022年は尋常な額の赤字じゃないかもしれませんが・・・。

0ではないんじゃないかな、と思ってはいます。

原発再稼働

島根の知事がOKを出したそうですね。

再稼働は23年以降のようですが、稼働できればコストメリットは数百億円と言われています。

もしかしたら、原発稼働してたら今期も赤字じゃなかったかもしれませんね。

反原発の意見もあると思いますが、安全性さえ確保できれば使えるものは使ってほしいです。

テクニカル分析

月足

水平線が3本引けると思います。

現在は最安値圏にいます。

週足

1150円近辺にもう1本水平線が引けると思いますが、下抜けしてからはなかなかのスピードで下落しています。

日足

日足で見てもチャート弱いですね。

850円近辺に対してディセンディングトライアングルを形成しているように見えます。

もっと落ちる可能性は高いです。

小反発であれば920円がいいとこでしょうか。

1000円突破する値動きがあれば強いかなと思うチャートですね。

まとめ

ファンダメンタル分析

・資源価格高の影響を受けて直近決算赤字です。今期はもっとヤバイかも。
・復活期待する材料としては、ロシア停戦、燃料費調整額の上限撤廃、原発再稼働。
・電力会社なのでここのまま苦境が続いたとしても、倒産は、東電を見てるとないのでは・・・。
・今期の配当は珍しく減配でした。来期はもっと減配しそうなことを考えると株価低迷は仕方ないかなと思います。

テクニカル分析

・2002年からのチャートでは最安値圏で節目ではあります。
・チャート形状としてはまだまだ下がっても不思議ではないです。
・1000円超えてくれば面白いチャートです。

日銀の狂気の為替政策、ロシアの戦争と考えていくとすさまじい苦境にいる状況だと思います。

さらに配当に不安となると銘柄としての魅力はかなり減りますね。

ただ電力会社はそうそう倒産するものではないと考えており、価格も最安値圏にいます。

短期的な上昇は厳しいかもしれませんが、忘れたころに見ると稼いでくれているかもしれません。

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