【グリー】メタバース銘柄 業績右肩下がりで株価下落中 銘柄分析

ブログにて日本株の銘柄分析を行っています、

今回の銘柄は3632【グリー】です。

銘柄分析してみました。

メタバース関連の本命銘柄です。
対象アプリREALITYは既に知名度が高く期待も大きいのですが、長期の業績は右肩下がりです。
また運営子会社REALITYは万年赤字状態です。

テクニカル的には月足の節目に近いため、投資はかなり迷うレベルです。
まさに”投資案件”なのかなと思う銘柄です。
資金的に余裕があれば少量買ってしばらくホールドする戦略かなと感じました。

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グリーについて

2004年設立の新しい会社です。

創業者の田中良和氏が開発したGREEが大ヒットし、運営母体として設立されました。

一時は携帯電話向けのモバイルゲームサービスを開始し、利用者数は2009年に1500万人突破と破竹の勢いで成長しました。

しかし、2012年に社会問題化したコンプガチャ問題をきっかけに業績が右肩下がりになっています。

また、同時期に起きた携帯電話からスマホへのシフトにて、コンプガチャと自社プラットホームのビジネスモデルが崩れてしまったことも原因と言われています。

そんなグリーですが、最近ではメタバース関連銘柄として注目されています。

事業セグメント

参考:グリー 2022年6月期第3四半期 決算説明会

マネックスの銘柄スカウターにデータがなかったため、決算説明資料から持ってきました。

事業を3本柱に分けていて、その内訳は「エンタメ」、「広告・メディア」、「投資・インキュベーション」だそうです。

注目のメタバースはエンタメ事業に含まれるようです。

海外売上高構成

参考:マネックス証券 銘柄スカウター

日本の売上が8割を超えます。

円安の恩恵はあんまり受けなさそうですね。

時価総額と上場市場

時価総額は1400億円程度です。

上場市場は東証プライムです。

ファンダメンタル分析

株価:802円
予想PER:-倍  
実績PBR:1.57倍
自己資本比率:84.6%
予想配当利回り:1.37% ※権利確定月6月
株主優待:
なし

※ 参考:マネックス証券 2022/6/22時点の算出値

同業他社との比較

参考:マネックス証券 銘柄スカウター

mixi、DeNA、グリーは携帯電話ゲームやSNSで一時代を築いた企業です。

その時にたんまり稼いだおかげか自己資本比率が非常に高いですね。

それに対してサイバーエージェントは自己資本比率が低く、ROEが高いですね。

参考:マネックス証券 銘柄スカウター

サイバーエージェントは売上右肩上がりですね。

2021年に純利益がはね上がってますが、これはウマ娘の効果でしょうか?

それに対してグリーの売上推移は右肩下がりですね。

2021年は純利益が上がっていますが、これは保有株式の売却益を計上したからだそうです。

これだけ見るとグリーの株を買おうとは思えませんね。

参考:マネックス証券 銘柄スカウター

どこの会社もハマった時のROEは凄まじいものがありますね。

当たればデカい業界なんですかね。

直近の決算発表資料から

参考:グリー 2022年6月期第3四半期 決算説明会

決算資料からは赤字ではないことは分かりますが、順調なのかそうではないのか分かりませんでした。

決算短信も読みましたが、イマイチでした。

ちなみにグリーは毎年連結業績予想を出していません。

参考:グリー 2022年6月期 第3四半期決算短信

業績予想を出さない企業は株価が上がりにくいイメージがあります。

メタバース事業の将来性について

メタバースの概況

メタバースはコンピュータ上の仮想空間やそのサービスを指すようです。

仮想空間の中で自分の分身であるアバターを操り、他人とのコミュニケーションや経済活動を行うことができるようです。

市場規模については諸説ありますが、2030年には数十兆円レベルと見る予想が多かったです。

SNS大手のフェイスブックが12年12月期に少なくとも100億ドルを投じ、22年以降は投資をさらに加速させると言っています。

さらにフェイスブックは社名をメタ・プラットフォームに変更する力の入れようです。

メタバースには大企業も参入してきており、今年3月には通信事業者のドコモが「XR WORLD」というサービスを開始しました。

ガンダムなどIP(知的財産)を多く持つバンダイナムコもメタバースへの大規模な投資を中期計画に入れています。

グリーのメタバース事業について

その中でグリーは子会社のREALITYを中心として2,3年で100億円規模の事業投資を行うことを発表しています。

2021年6月の純利益が100億円程度の会社なので大規模投資と言えると思います。

スマホ向けライブ配信アプリのREALITYをメタバースとして進化させていく予定のようです。

アプリの中で利用者はVチューバーとしてアバターを使い、ライブ配信ができるようです。

参考:グリー 2022年6月期第1四半期 決算説明会

参考:グリー 2021年6月期第4四半期 決算説明会

REALITYのユーザーはほとんどが海外でなんと米国のランキングで第5位らしいです。

ダウンロード数は累計800万ダウンロードを突破しているようです。

REALITYの目指すところはグローバルで数億ユーザーのようです。

ただ、REALITYはずっと赤字です。

赤字額は減ってきているのですが、まだ投資の段階であると言えます。

参考:官報決算データベース

グリーはアバターキャラの強力なIPがなく、投資額も大企業には勝てないとは思います。

しかしグリーの強みはすでに知名度があるアプリという土壌があります。

一発当てれば大きな業界なので大化けしても不思議ではないかなと思います。

テクニカル分析

・月足

3本の水平線を想定しています。

その中でも735円近辺は月足の雲上限であり、注目すべき価格かなと感じます。

・週足

直近では株価が急落しており、一目均衡表の雲を下抜けしています。

株価の推移は弱いと言えると思います。

・日足

現在の株価は月足ピボットの少し上にいます。

最近のトレンドは株安なので735円近辺まで来てもなんら不思議ではないかなと思います。

まとめ

ファンダメンタル分析

・売上高が右肩下がりです。
・2021年度の純利益は大きく上がっていますが、株式の売却益が大きいので一時的かと思います。
・過去業績でPER計算すると2020年度で約53倍、2021年度で約10.6倍です。判断が難しいですね。

テクニカル分析

・735円近辺が月足レベルで節目の価格になります。
・ただ、735円を抜けると次のレンジ下限は450円近辺がサポートかと思います。

メタバース関連銘柄の本命ということで期待したい銘柄ですが、売上高は右肩下がりです。

メタバースの材料なければ、買うのは難しい銘柄と思えます。

ただ、月足サポートラインにはかなり近いのでかなり迷う銘柄です。

資金に余裕がある場合は買ってもいいかもしれません。

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