ブログにて日本株の銘柄分析を行っています、
今回の銘柄は4047【関東電化工業】です。
銘柄分析してみました。
化学品を製造する会社なので原燃料高の影響を受けていますが事業としては今後の需要の伸びが期待できます。
それにしては低PERなのでお買い得な感じがします。
日足のチャート的には底打ちに見えます。
決算が気になりますが1000円が見えてきそうです。
関東電化工業について
古川グループの化学会社です。
「電解技術」を得意としており、か性ソーダ、塩酸、フッ素化合物の製造をしています。
中でもフッ素化合物では半導体・液晶やリチウムイオン電池製造に欠かせない材料を製造しており、高い市場シェアを持っています。
六フッ化リン酸リチウム:リチウムイオン電池材料電解質 世界シェア約10%
ヘキサフルオロ-1,3-ブタジエン:半導体・液晶向け特殊ガス 世界シェア約30%
最近のトレンドにミートする強みを持った会社といえます。
セグメント別売上

参考:マネックス証券 銘柄スカウター
フッ素化合物を製造している精密化学品の売上が4分の3を占めています。
利益率も20%を超える看板事業ですね。
海外売上構成

参考:マネックス証券 銘柄スカウター
日本も海外も約5割ずつですね。
どちらかに偏っているということはないようです。
時価総額と上場市場について
時価総額は約500億円で上場市場は東証プライムです。
ファンダメンタル分析
株価:915円
予想PER:7.4倍
実績PBR:0.90倍
自己資本比率:53.0%
予想配当利回り:2.40% ※権利確定月3,9月
株主優待:なし
※ 参考:マネックス証券 2022/7/31時点の算出値
同業他社との比較
化成品、半導体部材で比較しました

参考:マネックス証券 銘柄スカウター
どの銘柄も傾向が似ていますね。
PER、RBRが低めで配当は2%台。
自己資本比率は低くないのにROEは10%前後と製造業ではかなり良い数字となっています。
昨今の半導体活況の恩恵を受けているということでしょうか。

参考:マネックス証券 銘柄スカウター
関東電化とステラケミファは今期減益予想、東京応化と住友ベークライトは今期も増益予想です。
こうゆう増益予想の銘柄に投資していきたいのですが、単元株での購入単価が高いですね。
残念です。
あと、関東電化工業は2013年に大きな赤字を出していますが、早期退職や固定費の削減、利益重視の販売政策で翌年から利益が出る体質に変わってきているようです。
企業って短期間で変われるものんですね。

参考:マネックス証券 銘柄スカウター
ROEの推移でみると関東電化工業が安定して高いです。
東京応化など比べると自己資本もまだそんなに大きくないので、経営効率がよく見えるということかもしれません。
直近の決算から

参考:関東電化工業 2022年3月期 決算・中期経営計画説明会資料
主力の精密化学品事業で大きく売上と営業利益を伸ばしています。
価格修正効果と記載がありますが、売上の伸びに対する営業利益の伸びがいいですね。

参考:関東電化工業 2022年3月期 決算・中期経営計画説明会資料
販売・生産で大きく営業利益を伸ばしていますが原燃料価格の影響を受けていますね。
2023年度はもっと燃料が上がりそうなのでそれをどうこなすかだと思います。
来期の予想

参考:関東電化工業 2022年3月期 決算・中期経営計画説明会資料
売上は大きく伸びているのに営業利益は減益予想のようです。
この決算発表後にこの銘柄は売られましたが、これが原因かと思います。

参考:関東電化工業 2022年3月期 決算・中期経営計画説明会資料
営業利益の内訳をみると原燃料価格の負担が大きいですね。
化学工業なので電気代などの高騰は響くのかもしれません。
販売価格に反映できればいいのですが。。。
ただ原燃料価格は一時的と考えれば、長期的にはもっと稼げる会社とみることもできるかもしれません。
主力製品の今後の需要予測
世界シェア約10%を持つ六フッ化リン酸リチウムです

参考:関東電化工業 2022年3月期 決算・中期経営計画説明会資料
2025年に2022年の2倍以上の需要を予想しているようです。
世界シェア約30%のヘキサフルオロ-1,3-ブタジエンです。

参考:関東電化工業 2022年3月期 決算・中期経営計画説明会資料
こちらの製品も2022年から2025年で約2倍の需要を予想しているようです。
半導体、電気自動車用電池は今後の拡大が容易に想像できるためなかなか明るい事業展望だと思います。
中期経営計画から

参考:関東電化工業 2022年3月期 決算・中期経営計画説明会資料
なぜか営業利益率が下落見込みなのが気になりますが、営業利益は2024までに150億円との計画だそうです。
事業的には追い風を受ける状況なので実現性はありそうです。
配当性向については20%を目安としているのでほぼ現状維持です。
利益額が増えていけば配当も増えますが、高配当銘柄にはならなそうですね。
テクニカル分析
・月足

水平線が4本引けると思います。
現状は一目均衡表の雲下限にいます。
近年は670~1120円近辺でレンジなんですね。
・週足

週足で見ると850~1000円近辺のレンジが見えてきます。
1000円の少し上には一目均衡表の雲下限がいるので一旦の目安になりそうですね。
・日足

日足で見ると下落のトレンドラインを上抜けしています。
決算シーズンでもあるので好決算で吹いてくれるといいですね。
まとめ
ファンダメンタル分析
・PER7.4倍の低PER企業です
・半導体、EV用電池の製造用化学品で高いシェアを持っているので今後の業績アップに期待が持てます。
・化学品を製造する会社なので原料高の影響は受けています
・配当性は20%と高くはありません
テクニカル分析
・長期では670~1120円近辺のレンジにいます
・日足チャートでは下降トレンドから上抜けしています
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