ブログにて日本株の銘柄分析を行っています、
今回の銘柄は4755【楽天グループ】です。
モバイル事業の赤字がどんどん膨らんできています。
こんなに赤字出して大丈夫なのか?
業績のV字回復の見込みはあるのか?
銘柄分析してみました。
過去は高収益企業だったのに業績推移は無残なものです。
ただ、モバイルの赤字のピークは22年1Qと会社は予想しているようです。
次の四半期決算で宣言通り赤字が縮小していればいいのですが・・。
こう赤字が続くと債務超過が心配ですが、最近資本の増強をしているようで22年1Qと同等の赤字が出続けても2年持つ計算になります。
楽天グループは多種多様なサービスを展開しているので、仮にモバイルが黒字化すれば相乗効果で他の事業も高成長してくると思います。
現状株価はすごい勢いで下がっており、もう少しで月足チャートの節目になります。
楽天に賭けてみたい方には今は大きな投資チャンスかと思います。
楽天グループについて
インターネットサービス、金融(フィンテック)、モバイルの3本柱の事業セグメントを持っています。
3本柱と言っても内訳は楽天市場や楽天トラブル、銀行や証券など70以上のサービスを行っています。
それらのサービスは楽天ポイントでつながっており、楽天経済圏という言葉はあまりにも有名です。
上場市場は東証プライムで時価総額は約1兆円です。
セグメント毎の売上構成比

参考:マネックス銘柄スカウター
売上構成は半分以上がインターネットサービスが占めています。
最近参入したモバイルはもう構成比10%以上を占めているんですね。
ただ利益を見てみるとモバイルの損害率がすさまじいです。
赤字額が売上額の2倍ですね。
他のセグメントの利益率は非常に優秀なのにかすんでしまうくらいです。
海外売上高について

参考:マネックス銘柄スカウター
日本での売上が8割以上ですね。
最近話題になっている円安のメリットは受けれなさそうですね。
ファンダメンタル分析
株価:724円
予想PER:-倍
実績PBR:1.11倍
自己資本比率:6.5%
予想配当利回り:–% ※権利確定月12月
株主優待:あり ※権利確定月12月
※ 参考:マネックス証券 2022/6/1時点の算出値
銘柄分析
同業他社との比較をしたかったのですが、楽天グループは展開している事業領域が多すぎて比較対象が見つけられませんでした。

参考:マネックス銘柄スカウター
売上高は右肩上がりですが、最近は赤字がすごいですね。
赤字は2019年12月から始まっているので、ちょうどモバイル事業に参入した頃が起点ですね。

参考:マネックス銘柄スカウター
モバイル参入前はROE20%に迫る非常に良い企業でした。
逆に考えるとモバイルが黒字化すれば元の優良企業に戻るのかもしれませんね。
直近の決算資料から

参考:2022年度第1四半期 補足資料
去年の1四半期と今年を比べてみると、連結の赤字が大幅に増えています。
各セグメント全般的に去年の方が好調に見えますが、それにしてもモバイルの赤字額が大きいのが気になります。
業績回復のためにモバイルの赤字を如何に減らすかですね。

参考:2022年度第1四半期 決算スライド補足資料
22年1Qが赤字のピークと言っています。
21年度の本決算でも22年1Qはピークと言っているので22年1Q、22年2Qをかなりマイルストーンと考えているんだと思います。
その理由は資料に書いてあります。
金額は書いてありませんが、収益改善のイメージはしやすい施策に見えるので僕は期待しています。
債務超過に対して
赤字のピークは22年1Qと言っていますが、単月黒字化は23年を目指しています。
ということはそれまでモバイルは赤字を垂れ流すと言っているのと同じことだと思います。
債務超過になると株価が下がることはもとより、1年以内に解消できない場合は上場廃止になってしまいます。
そこで今の資本で22年1Qの赤字額約1,340億円でどこまで持つか調べてみようと思います。

参考:マネックス銘柄スカウター
ここ数年で大幅に負債が増えてますが、自己資本額も増えています。
今期の資本は約1兆500億円です。
そうすると約8四半期、つまり約2年持つことになります。
計画通りに22年1Qが赤字のピークになればもっと期間は延びることになります。
22年2Q次第ではありますが、今はまだそんなに心配しなくて良さそうですね。
楽天がモバイル事業に参入するメリット

参考:2022年度第1四半期 補足資料
楽天シンフォニーとエコシステム連携の相乗効果を狙っているようです。
楽天シンフォニーは通信用のクラウドプラットフォームらしいのですが、素人の僕にはよくわかりません。
ただ、エコシステムでの他の楽天サービスとの相乗効果は想像しやすいです。
要は囲い込みになると思いますので楽天のネームバリューがあれば効果は十分期待できると思います。
モバイル事業が早期に±0の損益になればまた高成長企業に返り咲けるのではないでしょうか。
テクニカル分析
・月足

3本の水平線が引けると思います。
今は650円近辺の節目に近いですね。
・週足

もともと強い下落トレンドだったのが最近の決算でさらに加速しました。
白の水平線も引けると思いますが、現在の株価はまさにその線上にいますね。
・日足

フィボナッチ引いてみると0.786を大きく割り込んでいます。
650円まで落ちても全く不思議ではありません。
楽天も信じている方であれば、この価格は絶好の買い場になるかもしれませんね。
これを割ると今度は450円近辺が意識されるかと思います。
まとめ
ファンダメンタル分析
・モバイルの赤字がどんどん拡大しており、それに伴いグループの赤字も拡大しています。
・会社予想ではモバイルの22年1Qが赤字のピークとのことです。
・モバイルの単月黒字は2023年度と予想しているようです。
・楽天は多くのサービスを行っており、例えモバイルで儲からなくても他のサービスへの波及効果は大きいと思います。モバイルの損益が±0になってくると面白いと思います。
テクニカル分析
・株価はすごい勢いで下がっています。
・もうちょっと下がれば月足の節目の650円近辺まで行きます。
・最高値は2000円オーバーなので上昇に転じれば利益は大きくとれそうです。
僕はここの株を持っています。
株価727円で買っているので現状含み損です。
ただ650円まで落ちても気にしません。
500円台まで落ちたら買い増しするつもりです。
モバイルの赤字が解消した後を見ているのでしばらく寝かすつもりです。
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